スポーツで“新たな故郷”づくりを~浦和美園SCC 横山 敏夫さん、栗原 浩次さん~

2017.08.22インタビュー育む

「地域にこんなスポーツクラブがあったらいいな」。そんな想いで設立された「浦和美園SCC(スポーツカルチャークラブ)」は、地域住民が主体となって、地元の施設を最大限に活用しながら運営する総合型地域スポーツクラブ。クラブマネージャーの横山敏夫さんと理事の栗原さんが、街づくりに直結する独自の取り組みについて語ってくれました。

Q:クラブ設立の経緯を教えてください。
「浦和美園SCC」設立のきっかけは、生涯スポーツの場づくりが全国的に広がるなか、さいたま市スポーツ振興課が、緑区にも総合型地域スポーツクラブを設立しようと、地域のさまざまなスポーツ団体に働きかけたこと。当時「さいたま市立野田小学校」のサッカー少年団で指導していた私も連絡をいただきました。勉強会で意見交換を重ね、地域住民を主体とする方向性が定まり、2012(平成24)年に正式に設立、2017(平成29)年には特定非営利活動法人に。クラブの愛称「うらら」は、“春うらら”から連想する“美しい園”をイメージして、みんなで決めました。

Q:活動はスポーツ教室だけではないそうですね。
“誰もが、いつでも、どこでも、いつまでも”が、「浦和美園SCC」のスローガン。運動技術の向上だけでなく 、レベルや興味の異なる人たちが共に楽しめる場づくりや、活動を通じて地域住民の交流を促すことが目的なので、スポーツだけでなく、フラワーアレンジ、折り紙、トールペイントなどのカルチャー教室も開催しています。興味のある方には、気軽に体験していただきたいです。
現在、クラブ全体の会員数は約330人。年齢層や参加者の在住エリア、活動種目や場所も幅広く、地域の協力を得て、周辺の学校の体育館や「埼玉スタジアム2002」のクラブハウスなどを使用しています。学校との連携も広がり、例えば「浦和美園SCC」のハンドボールクラブは、小学生のみを対象にしていましたが、中学生になっても続けられるよう、「さいたま市立美園中学校」が部活動として採用してくれました。ゆくゆくは総合型の良さを活かして、複数のスポーツを楽しむ人が増えたらいいですね。

Q:どのような年代の方が多いのでしょうか。
「浦和美園SCC」では、年2回の「浦和美園SCC ファミリーバドミントン大会」など、スポーツ大会も開催しています。ファミリーバトミントンは、家族で楽しめるスポーツとして、さいたま市でも推奨している新しいスポーツで、この教室にも小さな子どもから年配の方まで、ご家族での参加が多いですね。普段の練習はもちろん、大会があることでモチベーションも自然と高まり、技術が向上するとさらに面白くなると思います。
家族で同じ趣味をもつと、家庭でも自然とコミュニケーションが生まれますよね。そのような競技だけに留まらない可能性も、このスポーツの大きな魅力。「浦和美園SCC」全体でも、世代を超えて、みんなで楽しみながら地域づくりをしていきたいです。

Q:美園の街の魅力を教えてください。
かつてここには野田村、大門村、戸塚村の3つの村があり、「三園(みその)」と呼ばれていました。その後、野田村と大門村は旧浦和市に、戸塚村は川口市に合併し、旧浦和市は野田村と大門村の辺りが「美園」と名付けられました。これが「美園」の街が生まれた経緯です。
のどかな田園風景が残る野田地区も、「浦和美園」駅周辺の区画整理が進むエリアも一体となり、更に住みやすい街づくりに取り組めたらと考えています。「浦和レッズ」などの組織とも連携し、スポーツを街の魅力の一つとして地域外にも発信し、外に住んでいる人たちに「ここに住みたい」と思ってもらえたら嬉しい。新たに移り住まれるご家族とも協力して、子どもたちが成長した後も、またその子どもたちも「ずっとここで暮らしたい」と思ってもらえるような魅力的な地域を育みたいですね。

美園人編集部
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美園の過去・現在・未来を伝える『美園人』編集部です。
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