「みその“健幸”度向上プロジェクト」のこれから~タニタヘルスリンク社長インタビュー~(後編)
「みその“健幸”度向上プロジェクト 実証実験」の一環として、昨年夏から年末にかけて実施された「美園サイクリング&ウォーキング」。前編に引き続き、後編では今年の取り組みについて、株式会社タニタヘルスリンクの丹羽隆史社長にお話を伺いました!
Q:前編では、昨年度のお話について伺いました。ではいよいよ今年度について教えていただけますでしょうか。
今年は1か月前倒して7月からスタートを予定しています。期間は12月末までです。昨年はタッチポイントがイオンモール内6か所と、外部に2か所の8か所でした。それをまず9か所に増やす予定です。まだ先ですが、来年度以降はもっと外へこの場所を広げていき、散歩できるような場所にも設置できればと考えています。
Q:「美園サイクリング&ウォーキング」以外の健康教室などは今年も開催されますか?
はい、今年もやらせていただきます。昨年は活動量に対してポイントを付けていましたが、歩くこと以外の健康に対する取り組みにも、ポイントを付与するべきだと考えています。例えば「セミナーに参加されたら〇〇ポイント」という感じです。コアの年齢層が40代くらいですので、食育を意識した親子での料理教室も検討中です。昨年、非常に好評だった高齢者向けのフレイル対策の教室なども実施予定ですので、昨年よりも教室数は増えると思います。高齢者の方には引き続きフレイル対策に取り組んでいただき、歳をとられても介護や病院のお世話にならないからだづくりをしてほしいです。そういう方が増えていけば、「美園」に住まうことで“健幸度”が向上するという一つの情報発信になるだろうな、と考えています。
Q:昨年の結果が教室の内容にも反映されているのですね。楽しみです。「美園」は新しい取り組みや先進的なことを進めやすい街なのでしょうか?
実は「美園」の健康事業は、さいたま市のそれとは別立てなのです。「美園」で先進的に行われていくものを、全市的に広げていこう、という考え方です。その頃には、「美園」は別の先進的事業を進めていく、そういう立ち位置だと捉えています。「美園」は新しく入ってくる方がまだまだ多く、開発も日々進んでいます。大規模なマンションとの協力や連携も可能ですので、先進的な試みは進めやすいといえますね。
民間事業者さんを巻き込みながら、いかにして行政と一緒に一つの取り組みを成功させるか。「美園」はその試金石なんですね。たとえば、イオンモールさんというのは一つのエリアの場だと思いますが、「イオンモールと連携した地域住民の健康づくり」という形がうまく進めば、大きなモデルケースとなります。
Q:一方で『美園人』の取材でも触れましたが、この街は非常に農作物の生産が盛んです。もともとある地元の資源を活用する方法などはあるのでしょうか?
他の自治体さんになりますが、地場の野菜をブランド化したいという思いが発端となり、地野菜を活用したレシピをタニタが監修し、健康的な料理を提供するような地元のお店で振る舞っていただくという試みは、実績としてありますね。ただ、いい地野菜があって「タニタ流にアレンジすれば、こういったものになりますよ」という、レシピそのものを作ることはできるのですが、一般の方は、レシピではなく作られたものを実際に食べて、ああ美味しいと感じたいですよね。この部分が大事なのだと思います。つまり、生産者と一般の方を結ぶもう一つの「場」が必要となりますね。例えば「みそのいち」で地場の野菜を活用して、季節ごとのタニタレシピを再現する料理キットを販売するというのも面白いかもしれないですね。
Q:なるほど、面白いですね。最後に今後の募集の予定について教えていただけますか。
去年参加された方も含めて、「美園」に住まわれている方で興味のある方にお集まりいただけるようなイベントを、7月上旬に企画しています。去年は参加しなかったけれど新しく入りたいという方を追加で350名、また、去年参加されて今年も継続したいという方も募りたいと思っています。つまり、合計で約1,000名を予定しています。みそのウイングシティ内にお住まいの方は現在約7,500人ですから、かなり高い割合になりますね。コミュニティセンター、イオンモールさん、UDCMi、それから、今年できたウニクスさんなんかもうまく巻き込みながら、認知度を上げていければと考えています。
Q:ありがとうございました。最後に…こちらを読んでいる方にも健康になっていただきたいので、ストレッチをいくつか教えていただけますでしょうか。
わかりました。道具を使わずにどこでもできるストレッチをご紹介しましょう。デスクワークの方向け、外出の多い営業さん向けなど3つあります。実際に行うと見た目より「効いている」感じがありますよ。