「第5回 城下町岩槻鷹狩り行列」取材レポート

2017.11.17出かける

2017(平成29)年11月3日(金・祝)、「第5回 城下町岩槻鷹狩り行列」が開催されました。岩槻は徳川家康による開府後、江戸近郊の城下町として、また日光御成街道の宿場町としても賑わった街。そのような歴史のある岩槻で、往時を偲ばせる行事が「城下町岩槻鷹狩り行列」です。

行列のスタート地点は、東武鉄道野田線「岩槻」駅・東口から徒歩約9分の距離にある「岩槻郷土資料館」の前です。オープニングセレモニーを終えると、鷹狩り行列はいよいよ出発。しばらく歩いたところで放鷹術の披露がありました。当日は暑かったせいか、鷹匠は腕に留まったそれぞれの鷹に霧吹きで水を掛けていました。

鷹匠から鷹匠へ。大勢の見物客がいるにもかかわらず、放たれた鷹は線を引くように空を切って進んでいきます。カメラの発光に驚いたのか、大きく羽ばたいてビルの屋上に留まることもありましたが、鷹匠が大きな餌を見せると再び舞い降りてきました。

行列はゆっくりと進み、「細田医院」の前に設けられた会場で岩槻藩によるお出迎えと黒奴の奴振り、そして再び放鷹術の披露がありました。それぞれが身にまとっている衣装の華やかさ、そしてその高い再現性は舞台を見ているような気分にさせてくれました。

さらに行列は進み、ゴール地点となる「さいたま市立岩槻小学校」に向かいます。その終着地では、地元の酒屋や製菓店などのブースがありました。メディアで何度も取り上げられている石橋美里さんによる放鷹術の披露、外国人初のプロ日本民謡家モード・アルシャンボーさんによる祝賀の舞など、いずれも歴史を感じさせてくれるものばかりでした。

行列には一般の方でも参加できるため、沿道から温かい声が掛けられることもしばしばありました。和やかな雰囲気でありながらも、自分の役割をしっかりと果たそうという心構えも窺えました。回を重ねるごとに、行列に参加したいという声が高まっていくだろうと思わせるほどの華やかな行事でした。

美園人編集部
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